以下は「Tokyo Sheepest POP」発売時に書かれた文章です。
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★HISA★
この曲はBEAGLE HATのオレンジグルーヴに続くアルバム用に書いた曲。
英詞も自分なりに韻を考えながら挑戦してみた。
Davidに歌ってもらったが、歌詞の修正がほとんどなかったのが驚き。
Davidがこの曲を歌ったのは2010年だったと思う。
オレンジグルーヴ発売の後にすぐレコーディングに取りかかったのだけど、
道半ばでBeagle Hatは解散。この曲もお蔵入りかと思っていたが、
こうして日の目を見る事ができたのは感慨深いものがある。
Davidも今回の仕上がりを大変気に入っていた。
★堀尾★
ピアノ、ギター、ベース、ドラム、そしてDavidのボーカルによるデモを最初にもらいました。
何と言ってもこの曲では、自分が十代の頃から今までずっと聴き続けて来たあのPILOTのDavid Patonのボーカル・トラックを素でじっくり聴く事が出来、それに自分のアレンジした演奏、ボーカル・ハーモニーを自由に加える事が出来る幸運に恵まれた事を喜びながらの作業でした。
元々がやや重めの雰囲気の曲だったので、それをもっと押し出す形で、PILOTの「モーリンハイツ」やビートルズの「ホワイトアルバム」をイメージしながらアレンジ。
Davidのボーカル・トラックは非常に丁寧に歌い込まれ、マイクの距離などを歌い方によって変えてみたり、そのために混ざる自然なアンビエンスが良い感じ。歌唱や録音、音楽に対する真摯な姿勢や誠実な人柄が、その音から伝わって来て気持ちが引き締まる思いでした。プロ・ミュージシャンとしてと言うのもあるけど、単純に音楽を楽しむためにちゃんとやるんだよ、と言う感じです。
Davidと言えば、多くのファンから期待されているのは、爽やかで青空を突き抜けるようなイメージの楽曲だけど、この曲はそれには当たらない。
けど「モーリンハイツ」が好きな人には気に入ってもらえるはずです。
作業途中でHISAがこの曲をDavidに聴かせたところ「すごく変化しててびっくりした、でも気に入った」と言ってくれたようで、気を良くしてそのまま作業続行。
(追記:Davidは、何でも褒める人だと言う事が後日判明(笑))
途中のギターソロはPILOTのギタリスト、イアン・ベアンソンをイメージしてオーソドックスでブルージーなフレーズをアドリブで弾きました。ワンテイクで、と言いたいけど何回も弾き直したのでアドリブと言うかなんと言うか、ですが。もちろんイアンが弾いてくれたら百倍良くなっていたのでしょう。
プログラミングしたドラムとピアノ(部分的に手弾き)、ギブソン・レスポール・スペシャルによる、サビのヘヴィなディストーション.・ギター、2回目以降のAメロのビヴラート・ギター、サビ前のE.BOW、後半のオブリガード、サビの合間の短いトルプルギター、リッケンバッカー4001によるイントロのグリッサンド、サビのホワイトアルバムのポールマッカートニー風ウォーキング・ベース、イントロその他で聴けるインディアンベル、メロトロン、後半から入るボーカル・ハーモニー・・・・
などを加え、ミックス。
付け加えておくと・・・・あと1〜2程テンポが遅かったらもっと良くなっていたかも。
と言うのは個人的な感想。
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